大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)765 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人吉野作馬の上告理由第一点について。

原判決が本件売買の目的物たるラジオの数量、単価を特定していないことは所論

のとおりであるが、売掛代金債権の存在を判定するに当つては、必ずしも、逐一そ

の売買品目、単価等を明示することを要するものでなく、当該債権を他の債権から

区別しうる程度の事実を確定すればたりると解すべきところ、原判決が本件売買の

目的物はラジオであること、その日時、その代金合計額を確定していることは判文

上明らかであり、右確定事実によれば、本件売掛代金債権関係を本件当事者間の他

の債権関係から区別しうるというべきであるから、原判決に所論の違法はなく、論

旨は理由がない。�

同第二点について。

被控訴人(上告人)の抗弁事実は認められない旨の原審の判断は、証拠関係に照

らし、相当である。したがつて、原判決に所論の違法はなく、所論は、ひつきよう、

原判決を正解しないでこれを攻撃し、原審の専権に属する証拠の取捨判断ないし事

実の認定を非難するに帰するから、採用できない。

同第三点について。

被上告人が、原審で、被控訴人は本件取引当時楽器類の小売商を営んでいた旨主

張していることは、記録上、明らかであり、原判決が右主張事実を認定したのは、

証拠関係に照らし、相当である。したがつて、原判決に所論の違法はなく、所論は、

ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断および事実の認定を非難するに帰

するから、採用できない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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